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カラーコーディネーター検定試験 Club Palette Vol48
いよいよ夏本番、明るい色があふれる季節となりました。
今号の「カラーの最前線を歩く」では、7種類のカラーヴァリエーションで話題となった
ダイキンのエアコン「risora」について、開発に携わった長治雅彦さんにお話を伺っています。
またメルマガの後半に春の検定の結果リポートも掲載しています。
そのほか色の情報が満載です。今号もどうぞ最後までお楽しみください。
【INDEX】検定試験日程/COLOR TALK:Topix, Color Trivia/カラーの仕事/カラーの最前線を歩く/INFORMATION:色とアート,おすすめセミナー情報/検定試験情報/プレゼント
検定試験日程
2019年度第47回 1・2・3級
試 験 日  2019年121日(日)
申込登録期間  9月17日(火) ~10月18日(金)
※メルマガの後半に詳しい情報を掲載しています   ※ホームページはこちら
COLOR TALK
TOPICS:新しい時代に希望をこめて「令和 慶祝カラー」選定

   本年2019年5月1日より、新天皇が即位し、新しい元号「令和」の時代が始まりました。
   一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA)では、新しい時代を迎える国民の慶びを表す色として、4月に「令和 慶祝カラー」3色を発表いたしました。
   「令和」という元号は、万葉集の梅花の歌32首の序文をもとに選ばれています。慶祝カラーに選ばれたピンク系2色とパープル系1色は、「梅」「菫」「桜」という色名で、春の訪れを知らせる日本の代表的な花 にちなんでいます。
   どの花の色も私たちの身近にあり、暮らしの中に溶け込んでいる色です。古くから四季折々の自然に親しんできた私たち日本人、自然の美しさを愛でる穏やかな日々が未来永劫続くよう、願いを込めて選びました。
   お祝い気分の盛り上がりもあり、個人がSNSで慶祝カラーを使った作品を発表したり、お菓子や雑貨などの商品展開に使用されるなど、さまざまに活用していただきました。
   実は、こうした「慶祝の意をこめて選定した色」としては、かつて1953(昭和28)年にイギリスの女王エリザベス二世の戴冠式が行われた際、イギリスのBCC(British Colour Council =英国色彩評議会)が「コロネーションカラー(Coronation Colour)」を発表しており、当時は大きな話題を呼びました。
   これに影響を受け、日本でも1959(昭和34)年の現上皇陛下と上皇后陛下美智子さまが御成婚の折りには、日本流行色協会により「皇太子殿下御成婚慶祝カラー」が発表されました。この慶祝カラーは国民的な慶事に色を添えると同時に、日本経済がようやく復興の波に乗り、テレビが白黒であった時期に色彩への関心を高め、カラーコーディネートの指針を示すといった役割をも果たしたといわれています。
   天皇陛下の崩御により始まった平成とは異なり、生前退位によって始まった令和の時代。新しい天皇、皇后両陛下への敬愛や親しみ、また新しく始まる時代への期待や慶びを素直に表現することができました。カラーはそうした気持ちをひとつにし、よりわかりやすく伝える力をもっていると改めて感じます。

Color Trivia: 色のよもやま話
ベンガラ色:Bengala    ベンガラ色とは、赤土に含まれる酸化鉄系の赤色顔料「ベンガラ」にちなんだ色名です。漢字で「弁柄」と書くこともありますが、その名は、良質な赤土が産出したインドのベンガル地方が由来といわれています。JIS規格によれば「暗い黄みの赤」で、暗い赤茶という感じです。
   古くから世界中で使用されていた顔料で、日本の古墳の装飾や壁画などにも使用されていました。ベンガラには防腐剤としての役割や、また死者の再生を願う呪術的な意味もあったようです。私たちが身近に感じられるのは、陶器や漆器、古い民家の壁や格子などに使われていたものでしょう。日本の伝統を感じさせる色でもあります。
   今年開催されたイタリアの家具見本市「ミラノサローネ」では、このベンガラのような赤みの茶系がソファなどの家具に多く見られました。またファッションでも昨年秋冬から茶系人気が高まる中で、赤みの強い茶が増えています。
   大地を思わせる赤茶は、根源的な力強さや暖かみを感じさせると同時に、世界の伝統工芸品や織物などによく見られることから、伝統文化、歴史と言ったイメージも併せ持ちます。さまざまな国の人がボーダレスに行き交い、ミックスされる今、こうした地域や文化に根づいた色は「カルチャーミックス」の時代を象徴する色として重要になります。
カラーの最前線を歩く vol.22
「 risora」のイノベーション
7色のエアコンでライフスタイルを提案
広田 彰紀 さん

長治 雅彦 さん

ダイキン工業株式会社 テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)先端デザイングループ プロダクトデザイナーダイキン入社後、国内外のルームエアコンの開発・デザインを担当。2015年よりTIC所属。
2017年には、台湾向けエアコンのデザインで、グッドデザイン賞を受賞。

risora オリーブグリーン
risora ソライロ
risora ブラックウッド
スタイリッシュでスマートなフォルム、どんな生活空間にもフィットして、部屋のインテリアとも合わせやすいエアコンを、7色ものヴァリエーションから選べる。
昨年(2018年)の4月に発売以来、話題となっているダイキンのルームエアコン「risora」は、従来のエアコンに対する既成概念を打ち破り、その新しさが話題となった。
家を新築する人、リノベーションする人、さまざまな人が自分流のライフスタイルに合わせて選べる7種類のカラーヴァリエーションは、どのようにして生まれたのか?
デザイン開発に携わった長治雅彦さんに、risora誕生秘話を伺った。
エアコンは「白」といった従来からの既成概念を
塗り替えたrisoraの画期的な色展開
ダイキンさんのrisoraは、エアコンは「白」といった既成概念を塗り替えた、すごく画期的な商品ですね。エアコンの7色展開というのは、今までにありそうでない発想だったのではないでしょうか。
   今までにも、ルームエアコンにカラーヴァリエーションを持たせる試みはありました。しかし、日本でここまで大々的に行ったのは初めてのことです。エアコン自体、省エネ性を追い求め進化してきた結果、大型化が避けられない流れでしたが、185mmという薄型のrisoraが出たことで、市場の流れがちょっと変わりました。おかげさまで2018年4月の発売から1年余り経ち、お客さまからの反応も良好で、手応えを感じています。
フォルムをすっきりする、カラーヴァリエーションをつけるといったイメージは、開発当初よりすでにあったのですか。
   きちんとすべてが固まっていたわけではないですが、最初から、インテリアに合うことをイメージして、室内空間にフィットする商品をつくることが念頭にありました。ですから、コンパクトであること必須だな、と。
   また、色については、多くの商品で白いプラスチックが使われているのですが、それはベストではないだろうな、と開発当初より考えていました。一般の家庭の壁の色は白で、効率とコストを追求した結果、現状は白いプラスチックを採用したというだけで、それで本当によいのかということが発想の原点にはありました。
7色展開は、どのようなコンセプトから生まれたのでしょう。
   7色というカラーヴァリエーションは、最初から決まっていたことではありません。もともとrisoraは、それ自体に存在感をもたせるというより、家の空間に馴染み、お客さまの生活をサポートするような存在をめざして開発してきましたので、そのコンセプトのなかで、カラーに何ができるのかという視点を大事にしています。
   たとえばリラックスしたいというお客さまのためには、どんなエアコンがいいのか? そういった空間ではあまり主張しすぎないマットな白の壁にもよく馴染むファブリックホワイトのような色合いはどうか。
   子どもが楽しく遊んでいるような空間に置くエアコンはどんなものか。ソライロのような色を使ってみて、楽しい空間演出にひと役買えればいいなと・・・。
   このようにお客様の暮らしと空間を考え、営業や開発のスタッフたちとともに話し合っていくなかで、最終的にこの7色に決まっていったのです。
ちなみに7色とはどんなカラーですか?
   ラインホワイト、ファブリックホワイト、グレイッシュブラウンメタリック、ブラックウッド、ツイルゴールド、ソライロ、フォレストグリーンを最初に出しました。
   一年経った今年は、グレイッシュブラウンメタリックをウォルナットブラウンに、フォレストグリーンをオリーブグリーンへとマイナーチェンジしています。
risoraの色彩、新たな展開について詳しいお話、全文はこちら
認定講師を活用してみませんか?
下記のテキストの該当するページに今回のインタビューに関連した内容が掲載されています。
●2級
第5章カラーコーディネーターの視点
6―2 商品色彩 … p.253~265
●1級 第2分野[商品色彩]
第5章 商品・インテリアの色彩計画
3 家電製品の色彩計画 … p.249~265
 
カラーデザインのアンテナ vol.7
 
ステキな色をキャッチ![カラーデザインのアンテナ]日本のお菓子
日本のシンボル、富士山をデザインした羊羹。季節とと もに変化する自然を、色の違いで表現している。
(取材・文) 
カラーコーディネーター 桜井輝子
検定試験認定講師東京カラーズ
本コーナーでは、カラーコーディネーターの視点で気になったモノ・コトをご紹介。
カラーの知識を毎日の生活や実務の中で活かすヒントになりますように。
   先日、海外出張から日本に戻る飛行機の中でのこと。ほどなく成田空港に到着するというタイミングで、副操縦士から英語のアナウンスが流れました。「ただ今、皆さまの右側の窓から美しい富士山をご覧いただけます」
   乗っていた飛行機はエールフランスでしたので、「フランスの航空会社なのに、富士山が見えることを教えてくれるとは!」と少し驚きましたが、同時に「富士山は陸から見ても空から見ても、日本のシンボル的存在なのだ」と再認識しました。
   フランスの歴史とともに育まれてきたお菓子(パティスリー)は、ドラジェやマカロン、マドレーヌなど枚挙にいとまがありませんが、日本のお菓子(和菓子)もまた、歴史の中で海外からもたらされた食物に影響を受け ながら発展し、鎖国下の江戸時代に、四季折々の風物をかたどった日本独自のものに発展していきました。
   和菓子の色合いは、洋菓子と比べると彩度が低く感じられるのは、その素材が豆や芋、葛だからでしょうか。控えめな色合いが繊細なデザインと相まって、世界の人々を魅了しています。今こそ「私たちの暮らしの中で、昔から変わらずに受け継がれてきたもの」に意識を向けることで、カラーコーディネーターとして「日本らしい色づかい」を発信していけるようになりたいものです。
INFORMATION
色とアート



奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド Lineage of Eccentrics:The Miraculous World of Edo Painting
2019.2.9 Sat → 2019.4.7 Sun 東京都美術館(東京都上野)

   アール・ヌーヴォーを代表する芸術家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)。彼が紡ぎだした「線の魔術」ともいえる華やかなポスターは、没後80年経った今もなお、世界中の人たちを魅了し続け、日本においても盛んにその作品が紹介されています。
   より多くの人々が幸福になれば、社会全体も精神的に豊かになるという考えをもつミュシャが生涯こだわり続けたのは、特権階級のための芸術至上主義的表現ではなく、常に民衆とともに在ることでした。
   そのため、イラストやポスターなどの商業デザインは、ミュシャにとって格好の手段でもありました。普通の人々を美のもつ力で啓発するために、ミュシャはさまざまな手法を考案。エレガントな女性の姿に花などの装飾モティーフを組み合わせ、曲線や円を多用しながら構築された独特な構図の形式 - ミュシャ様式 - は、画家が人々とコミュニケートするための「言語」だったのです。
   「みんなのミュシャ」展では、ミュシャが手がけたポスターなどのグラフィック作品に加え、彼の作品に強い影響を受けた日本の明治期の文芸誌、1960年代を中心にアメリカ西海岸やロンドンで一大ムーヴメントを巻き起こしたグラフィック・アート作品、そして、日本のマンガ家やグラフィック・アーティストの作品など、およそ250点が展示されます。作品を通じて、時代を超えて愛されるミュシャの秘密をひも解く、かつてない試みとなっています。
   展覧会のテーマでもある「線の魔術」もさることながら、その作品内に広がるエレガントな配色の美しさもまたミュシャの魅力の一つです。ミュシャ、そして彼の作品から広がった美しい色の世界に触れてみるのはいかがでしょうか。

おすすめセミナー情報
展覧会の観覧券を5組10名様にプレゼントいたします。
詳しくはプレゼント欄をご参照ください

おすすめセミナー情報
JAFCA(日本流行色協会)色彩講座ベーシックコース
色彩の基礎知識から応用までを2日間で学ぶコースです。実際の仕事に生かせる色彩講座は、JAFCAならではのものです。
日 時 2019年8月22日(木)23日(金)10:00〜17:30
会 場 日本流行色協会(JAFCA)会議室(千代田区神田神保町)
詳しくはこちら
自動車色彩セミナー
自動車のCMFデザインについて、日産自動車とスズキのカラーデザイナーが語るセミナー。パネルディスカッションも行います。
日 時 2019年8月29日(木)14:00〜17:00
会 場 ナガセグローバル人財開発センター(東京都渋谷区千駄ヶ谷)
詳しくはこちら
 
検定試験情報

第47回試験日程について

9月より申込みも始まります。ぜひチャレンジしてみてください。
第47回 カラーコーディネーター検定試験(R)1・2・3級
試験日:12月1日(日) WEB成績票照会期間
第46回カラーコーディネーター検定試験(R) 結果発表
2019年6月16日に実施された第46回カラーコーディネーター検定試験(R)の結果は以下のとおりです。

⇒詳細はこちら

⇒模範解答はこちら
VOICE

ホームページのVOICEコーナーで、検定について「合格者の声」「推薦の声」がご覧いただけます。

公式テキスト・問題集販売のお知らせ

2019年度の検定試験は公式テキスト・問題集に準拠して出題されます。テキスト・問題集の詳細はホームページでご案内しています。

⇒テキスト・問題集の詳細はこちらにてご案内いたします。

通信講座のご案内

カラーコーディネーター検定試験の通信講座を実施しています。詳しくは以下をご覧ください。

⇒通信講座のご案内はこちら

認定講師を活用してみませんか?

東京商工会議所では、カラーコーディネーター検定試験対策講座や、その他色彩に関わるセミナーの講師を務める実力を持ち合わせた指導者を認定しています。
ショーウインドーでの季節感の演出、商品パッケージの企画、ファッションのコーディネートetc.
東商の認定するプロのカラーコーディネーターにおまかせください!

認定講師の依頼のしかた

依頼内容・期間・勤務地・報酬・担当者連絡先を、メールで送信ください。表題に「認定講師へ仕事依頼」と入力をお忘れなく!
送付先はこちらpalette@tokyo-cci.or.jpまで。

東京商工会議所はいただいた内容をそのまま候補地の登録認定講師へメールいたします。
(その後のやりとりは、認定講師と直接お願いすることになります)

認定講師一覧がご覧になれます。

 
プレゼント
【1】3名様に:季刊「流行色」2018年冬号No.595:一般財団法人 日本流行色協会/発行:定価 1冊6,000円+税/年間購読(年4回)20,000円+税

   季刊「流行色」は、カラートレンドの専門誌です。ファッションのみならず、工業製品、インテリア関連、メイクアップなど様々な分野のトレンドカラー予測情報を中心に、各種展示会の動向やマーケットのカラー動向分析など、色に関する情報を掲載しています。 今回2019年5月に発行された「流行色」2019年夏号No.597を抽選で3名様にプレゼントいたします。ぜひご応募ください。

内容
特集・2020年春夏カラートレンド
2019年秋冬海外デザイナーズコレクション
etc…

書籍紹介ページはこちら

【2】5組10名様:「みんなのミュシャ」展観覧券

   「色とアート」でご紹介した「みんなのミュシャ」展(東京:Bunkamuraザ・ミュージアム)の観覧券をプレゼントします。

プレゼントお申し込み方法

郵便番号、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、希望のプレゼント番号、Club Paletteの感想を明記の上、件名を「Club Palette プレゼント応募」として、東京商工会議所 検定センター Club Palette 事務局宛に、メールでご応募ください。

・応募用アドレス palette@tokyo-cci.or.jp
・締め切り:2019年8月9日(金)
・当選の発表は発送をもってかえさせていただきます。

Club Palette Vol.48
東京商工会議所 検定センター Club Palette 事務局
https://www.kentei.org/

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