今回は、一足早く来年2020年春夏向けに日本流行色協会が選定した、レディスウェアカラーの情報をご紹介したいと思います。
2020年春夏向けレディスウェアカラーの全体テーマ名は、「フューチャー・エセーシアFuture Esthesia」。これは未来の感覚という意味です。新しい技術が次々に開発され生活が変化し続ける時代だからこそ、私たちにとって大切なものをしっかりと胸に抱き未来に向かっていきたいという気持ちが込められています。そこで、今までも、これからも、私たちと共にある雄大な自然をイメージベースに、これからの美しい色、心地よさを表現しました。
2019年まではトーン(色調)を意識したカラーグループ提案が多くありましたが、今シーズンは「色」に注目し、各グループで色相を意識し5つのグループを選定しています。
Water Planet ウォーター・プラネット(水の惑星)
深い海、透き通った水、宇宙から見た地球の青を思わせるブルー系バリエーションを中心としたカラーグループ。グローバルなカラー情報を選定しているインターカラーでも、水の揺らぎや流れゆくものがテーマのひとつに挙げられています。
Bio Plants バイオ・プランツ(生命の植物)
自然と科学の融合。自然なようで自然ではない、管理された環境で育てられた植物や、まったく新しく合成された自然をイメージした、クリーンなナチュラルカラーグループ。
Passion パッション(情熱)
初々しくも色っぽい、情熱や恋心を感じさせる強く濃いレッド系カラーグループ。赤は新しい時代へ向かうエネルギーの色であり、スポーツで沸き立つ血の色でもあります。
Naked Sense ネイキッド・センス(裸の感覚)
穏やかで上品な、わずかに色みを感じさせる白を集めた「ほぼ白」なカラーグループ。変わりゆく時だからこそ、ほっと安心できる色が求められます。
Upcycle アップサイクル(リサイクルによって創られる新しい価値)
リサイクルは今重要なテーマとなっています。最近では、廃棄または不用になった素材を使ってより価値の高い物にするという、アップサイクルも注目されています。それらを意識した、色褪せたプラスチックの色、再生素材でつくる鮮やかさと鈍さをあわせ持つ色、質感と暖かみがある白などを提案しています。
先に述べたように、「色相」を意識した配色になっている点が特徴であり、またアップサイクル、リサイクルをイメージしたグループというのも時代性が感じられる色として、今後も注目されます。
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