ようやく春を迎えたところですが、一足早く2020-21年秋冬のJAFCAレディスカラー情報をお伝えします。
カラーテーマは「COEXISTENCE(共存)」。性別、人種、従来からの常識など、さまざまな見えない壁が崩れてボーダーレスとなっていく状況にある今、だからこそ人類としての品格を大切に、あらゆるものが無理なく共存できる未来をつくっていきたい、という思いがこめられています。
レディスファッションでは、今後エレガンス方向への流れが強まることを意識して、落ち着きと品のある色を中心に選定されました。カラーグループは以下の4つが選ばれました。
Grace グレース(魅力)
女性らしいエレガントなスタイルを引き立てる、シックで品があるパープル系カラーグループ。葡萄や熟れた果実のパープルは、夏から秋へと季節の移り変わりを感じさせます。
Lovingness ラビングネス(温もり)
実りの時期を迎える森の賑わい、秋の華やかさを感じさせるカラーグループ。温もり感のあるブラウン系バリエーションに、クールで強いブルーとグレーが入ると一気にモダンなイメージが加わります。
Link リンク(つながり)
さまざまなものがつながり、混ざりあい、引き立て合い、共存する。全体的に自然の色を選定していますが、そこにメタリック光沢のグリーンや蛍光イエローをアクセントとし、人工的な自然をイメージしています。
Plume プルーム(羽飾り)
羽毛や羽根飾りをイメージさせる、ふんわり柔らかなオフホワイト~ベージュ系。微妙な光沢感や、さりげない玉虫調の光が全体をやさしく引き立てています。
このシーズンのカラーは、自然を感じる色、ベーシックな色が多く選定されています。デジタル社会が加速し大きな変革期にある今、また新型コロナウイルスの蔓延など先行きの不安感もあります。そうした時代には安心感のあるベーシックカラーへの支持が高くなってくるようです。とはいえ、消極的な意味ではなく、定番をベースにしながら新しさを上手く加えていくことが重要になります。
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