2015年はAI(人工知能)元年、2016年はVR(仮想現実)元年などといわれ、話し相手になるロボットや、自動運転のクルマ、VR体験ができるゲーム機など、かつて思い描いた未来が現実となってきた感があります。
あらゆることを可能にするテクノロジーの進展に期待を寄せますが、その一方で改めて「人間とは何だろう」ということが問われ、人間らしさを感じられるものに注目が集まっています。人の手仕事による凝った布地や使い込んだアンティーク家具など、ローテクなものへの関心がより高くなってきているのも、そうした意識の表れといえるでしょう。
2017年秋冬のレディスウェアのカラー提案では、そうした今注目される「ヒューマン・ネイチャー(人間性)」をカラーテーマにし、未来社会に不可欠であるテクノロジーや、その反対にあるローテクなものなどに焦点をあて、3つのグループでカラーを選定しました。
Cyber Romantic
サイバー・ロマンティック
未来やテクノロジーをイメージさせる、軽い、澄んだ色のグループ。ベージュや暖かみのあるオレンジなどが人間を表現し、人とロボットの共存を象徴しています。
Beautiful Mind ビューティフル・マインド
変化のスピードが速い社会の中では、自分を見失わずに、いかに心豊かに暮らすかということが重要になります。暖かな人肌や木肌を思わせるブラウン系に甘すぎないピンクなど優しい色あいのグループ。
Magical Craft マジカル・クラフト
ダーク、ビビッドなど、彩度が高めのグループ。配色で新しさ、トレンド感を表現することを推奨した提案であり、ハイテクとローテクの両極が共存するように、色相、トーンともハイコントラストな配色が注目されます。
|