福祉住環境コーディネーター検定試験とは

合格者の声

福祉住環境コーディネーター1級

三良 拓也さん

医療法人森永整形外科医院
通所リハビリ部主任

地域包括ケアシステムの構築が日々推進していく中、医療・介護を取り巻く環境は大きく変わり、リハビリ専門職や看護師などコメディカルの在宅への介入が求められる時代になってきました。
そのような中、身体状態や介護方法の説明・助言で対応できる内容は限られる場合もあり、対応困難ケースを経験するようになってきました。
例えば、改善の難しい症例で在宅復帰を行う場合、環境調整が不可欠になりますが、築年数の高い住宅では、バリアフリーでもなければ、手すりの設置が容易でもない場合が多く、身体状態に合わせた環境調整の提案に困惑します。
このような場合に、きちんとした環境調整ができなければ、家族等の介護負担は大きくなり、リスクの高い既存環境では活動性を低下させ、身体状態の悪化を招く悪循環になります。
24時間365日住み慣れた環境で安心安全に生活してもらうためには、身体アプローチのみではなく、福祉用具や住宅改修など在宅環境におけるリスクケアの必要性も大きく、いろいろな場面での対応できる知識を身に着けるため福祉住環境コーディネーターの受験を行いました。

福祉住環境コーディネーター1級の学習を行い役に立ったことは、既存環境からのコーディネートプランの作成です。
これは実践的な知識を得ることができるため、とても良い学習が行えました。
例えば既存プランから問題点の抽出および問題解決のためのプランニングでは、どうしても偏った考え方を行いがちでありましたが、学習を通し、いろいろなプランニングを参考にすることで違う視点での解決策を得る方法を学べ、実践での選択肢を増やすことができました。
また介護保険制度や障害者制度の概要は、基礎知識としては十分な内容が盛り込まれており、幅広い知識を得る事ができる内容といえます。
そのため、リハビリ専門職や看護師、ケアマネ、介護職などの有資格者のスキルアップ検定としても良い検定試験であると思います。

(2018.4)