大槻 晴海さん
明治大学
経営学部 准教授
日商簿記検定とは
簿記は、企業の経営活動を記録・計算・整理して、企業の経営成績と財政状態を明らかにする技能で、この習得度を測るのが、日商簿記検定試験です。
企業の活動を適切かつ正確に情報公開するとともに、経営管理能力を身につけるために、簿記は必須の知識です。
また、日商簿記が採用している「複式簿記」は、数多くの複雑な企業取引を、数少ない取引要素で分類・整理し、総合的な経営情報を提供するのに適しており、企業が追求する利益はこれにより求められます。
もはや、経理・財務担当者だけでなく、あらゆる企業、職種に携わる人たちに必要不可欠なビジネススキルです。 多くの企業が採用や人事制度、自己啓発に活用しており、取得を奨励しています。
キャリアアップにも!
簿記を理解することによって、企業の経理事務に必要な会計知識だけではなく、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理や分析力が身につきます。また、ビジネスの基本であるコスト感覚も身につきますので、コストを意識した仕事ができるとともに、取引先の経営状況を把握できるために、経理担当者だけではなく、全ての社会人に役立ちます。
さらに、公認会計士や税理士等の国家資格を目指す方や他の資格・検定と組み合わせてキャリアアップを考えている方々にも必須の資格といえます。
必修試験としている企業も!
日本の企業の中には、新入社員に「日商簿記検定3級合格」を必修試験としている企業もあり、また、昇進・昇格の要件にしている企業もあります。
就職してから、仕事の合間に簿記の勉強をするよりは、学生の間に簿記検定試験に合格しておくことをお勧めします。
多くの企業が奨励!
現在、多くの企業が社員に対して簿記検定の資格取得を奨励しているほか、大学や短大の推薦入試、単位認定の基準に採用されるなど、年間で約52万人の方々が受験する「日商簿記」として社会的に高い信頼と評価を得ています。